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【今夏必見!!!】紫外線と皮膚

日に日に暑さが増して日差しが気になる季節になってきました。
紫外線は美しいお肌の天敵ですからね・・・

では具体的に紫外線は皮膚にとってどのような影響を及ぼすのでしょうか?

詳しく解説していきます。

皮膚の老化の最大の原因は紫外線

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アメリカ皮膚科学会の討論会では、目にみえる皮膚の老化の80%は日光障害のせいである、との結論が出されています。

人種によって皮膚の色に違いがありますが、白色人種から黒色人種まで、日光に含まれる紫外線が皮膚に障害を与えることは間違いのない事実です。

日光は皮膚の真皮にまで届き、膠原繊維と弾力繊維を変性させます。そのために、皮膚は柔らかさとハリを失います。

皮膚の表皮にある色素細胞の一部は紫外線で刺激され、余計な色素を作って皮膚を黒くしたり、老人性のしみを作ったりします。

また、日光は皮膚の表皮の細胞に作用して、日光角化症や様々な皮膚がんを起こしやすくします。

紫外線による皮膚がんが増えている

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最近の日本の医学的調査で、有棘細胞がんという皮膚がんが徐々に増加していることがわかりました。

特に注目したいのは、この有棘細胞がんのきっかけが、

日光角化症という日光の関与した皮膚病であることです。

このほか、日光の関係する皮膚がんで有名なのは、悪性黒色腫です。

アメリカの白人では、1993年に32,000人の悪性黒色腫の患者がおり、同年1年間で6,800人が悪性黒色腫で死亡しています。

1975年には患者数約13,000人で、死亡者数は約3,800人ですから、患者数も死亡者数も大幅に増えています。

アメリカやオーストラリアで、皮膚科学会が悪性黒色腫を含む日光の関係する皮膚がんに注目し、様々な啓蒙活動をしているのも納得できます。

日本人の大部分を占める黄色人種には日光の関係した悪性黒色腫は少ないので、心配はありません。

紫外線から皮膚を守るには

皮膚本来の紫外線防御のしくみを補う

人間の皮膚には、とてもよくできた紫外線防御の機能があります。

しかし、その機能にも限度があります。
紫外線から皮膚を守るためには、この自然の紫外線防御の機構を上手に利用し、足りない部分を様々な方法で補うことが必要です。

まず、自然の防御のしくみで日光を反射したり吸収して真皮を守る働きをしているのが、皮膚の表面の角層とメラニンです。

角層は直接目には見えませんが、皮膚をこすると出てくる白い垢が角層の成分、角質です。

日焼けすると色が黒くなります、その色をつけるのがメラニンです。表皮の一番下層にある色素細胞(メラノサイト)は紫外線の影響でメラニンと呼ばれる微細な顆粒を増産します。

このメラニンは表皮全体に分布し真皮に届く紫外線の量を減少させます。

皮膚には、日光で傷ついた細胞を修復する働きもあります。

日光に当たりすぎると皮膚がんになりやすいことは、既に常識になっていますが、日光に当たったらすぐにがんになるというわけではありません。

日光に当たると、皮膚の細胞の遺伝子に異常が生じることがあります。この異常を修正する働きをDNA修復能と呼んでいます。

日光の刺激が長く続いたり、高齢になって体内のいろいろな機能が衰えてくると、DNA修復能がうまく働かなくなり、異常な細胞、つまりがん細胞の増殖が進むようになります。

ここで、皮膚の大敵である紫外線から身を守るには、どんなことに注意すればよいかをまとめて書きましょう。

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1.直射日光に長時間当たらない

なにはともあれ、とにかくこれが決定的に重要です。直射日光になるべく素肌をさらさないようにしましょう。

皮膚の老化に影響する紫外線Bの量は、太陽が真南にくる時間の前後2時間に多いので、午前10時から午後2時は注意を要する時間帯です

散歩や外出の時この時間帯をさけるだけでも、大きな違いがあります。
特に、子どもの散歩や遊び時間にも気配りが必要です。

2.日傘、帽子、長袖シャツなどを用いる

日光から皮膚を守るには、物理的に日光をさけるのも効果があります。

昔の夏の風物詩、日傘と麦わら帽は、現代からみても合理的な生活スタイルです。

日傘とツバのついた帽子を、おしゃれに使いこなしてください。

テニスやゴルフなどの戸外スポーツ愛好者は、特に注意しましょう。

不必要に素肌を日光にさらさないようにしてください。

試合や練習の合間には、日陰に入る、長袖のシャツを着たり長いパンツをはく、首筋までカバーできる帽子をかぶる、大きめのサングラスをする、などいろいろと工夫が出来るはずです。

最近は、紫外線をカットする素材でできた日用品、例えばパラソル、帽子、Tシャツ、パンティーストッキング、ドライバー手袋なども開発されています。

3.サンスクリーン剤を使う

サンスクリーン剤には2種類あります

一つは、オリーブオイルやサンタンオイルのように、皮膚を上手に黒く焼くために使われるものです。

皮膚を焼くのに失敗すると、赤くなったり、ひりひりしたり、ひどい時には水ぶくれになったりしますが、オリーブオイルやサンタンオイルは紫外線のうちの紫外線Bをカットして、ひどい「日焼け」を防ぎます。
もう一つのサンスクリーン剤は、色白の皮膚を守るためのもので、皮膚を真っ白のままに保つために使います。紫外線のAとBの両方をカットします。

サンスクリーン剤は、化粧品店や薬局で売っています。

買う前に、サンスクリーン剤を使う目的をはっきりさせ、製品の使用説明書をよく読んでから使いましょう。

カットする紫外線の種類、紫外線をカットする能力、効果の続く時間や塗る回数、耐水性があるかなどを確かめてください。

季節や時刻による紫外線量の変動

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紫外線が地上に届く量は、太陽の位置と高さに左右され、時刻とともに変化します。

一日のうちで紫外線の量がもっとも多くなるのは、午前10時から午後2時にかけてで、太陽が真南にくる時刻です。

紫外線Bは紫外線Aに比べて日中と朝夕の差が大きいのが特徴です。

季節の変化では、例えば海水浴のメッカ湘南地方で見てみると、紫外線Aでは冬と夏の差は約2倍程度ですが、紫外線Bでは夏は冬の5倍強にもなると報告されています。

さらに、紫外線の量は、直接浴びるだけでなく、砂浜や水面、雪などからの散乱成分(いわゆる照り返し)の影響も受けます。

曇っている日には紫外線の量は少なくなりますが、それでも素肌を無防備に露出することには賛成できません。

日光浴の必要性とビタミンD

ことさら太陽に当たらなくても心配いりません。

紫外線が皮膚に当たることによってもたらす唯一のメリットは、紫外線BがビタミンDを合成することです。

ビタミンDは日光ビタミンと一般に言われ、カルシウムとリンの利用を上手に促し、幼児の骨や歯の形成とともに成長を助けます。

ビタミンDの必要量は、日本では毎日100国際単位(IU)といわれています。

だいたい1時間当たりに合成されるビタミンDは、晴れた日では500国際単位以上、雨の日でも200国際単位程度はあります。

もちろん季節によって陽射しの強さに違いはありますが、普段の生活で顔と手に適度に日光が当たっているだけで、必要な量のビタミンDが合成されると考えてください。

ごく普通の生活をしている限り、子どもの場合にはくる病を、大人では骨粗鬆症を心配する必要はありませんし、ことさら日光浴をする必要もありません。

日中働いていれば、一日に3時間は紫外線に当たるそうです。最近ではビタミンDは骨粗鬆症の治療にも利用されます。

骨粗鬆症は骨の量が減って骨がもろくなる病気で、閉経期後の女性や老年男性に起こりやすい病気です。

皮膚を焼くことの危険性

皮膚を痛めない日光浴の方法はありません。

健康な皮膚のイメージを変える時期が来ています。

色白が健康な皮膚です。色白美人という言葉を復活させましょう。ところで、日焼けのなかでも、真っ赤にやけどしたような日焼けよりも、徐々に色を黒くする方が障害は少なくて済みます

また、確かに、一度日焼けして皮膚の色が黒くなると、それ以上ひどく日焼けするのを防ぐことができます。

しかし、もうその時点で皮膚には障害が加わっていて、皮膚の老化の原因になっています。

これからは、「健康的な日焼けはない」「小麦色の肌は魅力的ではない」と考えてください。

皮膚を黒くすることだけが目的の日光浴はやめましょう。

海水浴やスキー、テニスなどアウトドア・スポーツをするときや、日中の太陽が高い時間帯に外出すると、大量の紫外線が皮膚に当たります。

帽子をかぶったり、衣服を工夫して陽射しを避けてください。

直接日光だけでなく、砂浜、水面、雪からの照り返しにも注意が必要です。サンスクリーン剤を上手に利用してください。

メラニンは皮膚に備わった自然の紫外線防御物質です。地黒の人ほど紫外線に強いことになります。

日本人のほとんどは黄色人種で、皮膚に比較的メラニンの量が多いので、白人ほど紫外線に神経質になる必要はありません。

サンスクリーン剤の効果と使い方

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サンスクリーン剤の効果

紫外線防止を目的とするサンケア剤のことを、一般にサンスクリーン剤と言います。

紫外線Bから皮膚を守るサンスクリーン剤の効きめは、パッケージに表示してあるSPF(Sun Protection Factor)を参考にして判断します。

つまり、SPF=サンスクリーン剤をつけた時の最小紅斑量÷サンスクリーン剤をつけないときの最小紅斑量となります。

たとえばSPF10とは、サンスクリーン剤をつけた皮膚とつけない皮膚を比べると、同じ程度に日焼けするのに、サンスクリーン剤をつけたほうが10倍永井時間がかかる、という意味です。

たとえば素肌で戸外にいて15分で赤い日焼けが起きる状態のとき、SPF5のサンスクリーン剤を使うと、日焼けするまでに75分かかり、SPF15では約4時間かかることになります。

紫外線A防止効果の目安として日本化粧品工業連合会で制定した基準は、1996年から表示されるようになりました。

PAは(Protection grade of UVA)の略語です。

防止効果が「PA+」「PA++」「PA+++」の三段階で表示されています。

使い方

次にサンスクリーン剤の上手な使い方を説明します。

①目的に合わせて使う

こんがり小麦色になりたいのなら、紫外線B防止用のサンスクリーン剤を使います。赤い日焼けやひぶくれを予防します。
白い皮膚を保ちたい場合には、紫外線AとBの両方を防止する製品を選びます。

②場所に合わせて使う

皮膚が水でぬれたり、大量の汗とかくところでは、ウォータープルーフタイプが便利です。

汗や水でもサンスクリーン剤が皮膚から落ちにくく作られていて、紫外線防止効果が長続きします。

③使用法を守る

使用説明書をよく読んでから使ってください。

たとえば、ある化粧品会社のサンスクリーン剤の説明書には、SPF16で対応できるのは通常の使用で約4時間、

使用状況に応じて2~3時間ごとにぬりなおすこと、と記載されています。

サンスクリーン剤の効果のしくみ

サンスクリーン剤は、紫外線AやBから皮膚を守るために開発されました。

サンスクリーン剤の使い方については、既に上記で紹介したので、ここではサンスクリーン剤とはどのようなものかを説明します。

サンスクリーン剤には、紫外線吸収剤と紫外線反射剤の2種類があります。

紫外線の吸収は科学的な反応を利用しています。

紫外線B防止用にはPABA(パラアミノ安息香酸)が、紫外線A防止用にはベンゾフェノン類という物質がよくつかわれます。

通常、SPF10以上の製品には、化学成分がはいっていると考えてください。

紫外線の反射は物理的な反応を利用します。酸化亜鉛、二酸化チタンなどが配合され、紫外線BとAともに有効です。

サンスクリーン剤が紫外線で変質し有害化する心配はしなくていいでしょう。

問題が起きるとすれば、SPFの高いサンスクリーン製品は人によって刺激感があって、顔がひりひりすることがある、紫外線反射剤は皮膚の表面に膜となってのこるのでべとつき、砂などがつきやすく汚れやすい、かぶれ(アレルギー性接触皮膚炎)が起きる、ことなどです。

使っていて違和感があったら、すぐに使用を中止してください。

「紫外線で変質して有害になる化粧品」の意味が「化粧品をぬった皮膚に紫外線が当たると肌荒れが起きることがあるか」ということなら、答えはイエスです。

紫外線が関係する肌荒れに日光アレルギー性接触皮膚炎と光毒性接触皮膚炎とがあります。

化粧品の光毒性という場合は両社を区別しないで使っていることが多いようです。

日光アレルギー性接触皮膚炎は化粧品のついた皮膚に紫外線が当たるとアレルギー性接触皮膚炎が起きる現象、そして光毒性接触皮膚炎は化粧品を使うことで過剰に日焼けする現象です。

ほとんどの化粧品会社はこのようなトラブルを防ぐために化粧品にいれる成分を調整しているので、余程の粗悪品でなければまず心配することはありません。

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